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成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の発症リスク診断と新規分子標的薬の薬効評価について

DATE:

 

本院で血液検査を受けられた患者さん・ご家族の皆さん

 

~本学附属病院で成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の診断・治療時に実施された採血で余った血液及びカルテに記録された情報の医学研究への使用のお願い ~

 

 

研究課題名

成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の発症リスク診断と新規分子標的薬の薬効評価

 

研究対象

この研究は以下の方を研究対象としています。

・国立大学法人大分大学医学部附属病院において1996年11月1日から2025年10月31日の間に血液検査が行われた、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の患者さん

 

研究の目的・方法について

成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)は白血球に感染するウイルスが原因で約5%の方が発症します。近年様々な新しい治療法が開発されATLの治療効果が改善されつつありますが、発症される方と発症しない方を判定する診断基準(バイオマーカー)はありません。本研究に先立ちATL患者さん由来の培養細胞株(ATL細胞)を用いて、バイオマーカー候補を複数探しだしました。そしてこれらのバイオマーカーを測定し「ATL発症危険度」を量的に診断する技術に取り組んでいます。これらのバイオマーカーはさらにATL新規治療薬候補の薬効を評価する基準となる可能性があります。

そこで本研究では、本学(大分大学医学部附属病院)及び研究協力施設において血液検査を行われた、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)患者さんの余った血液中のバイオマーカー遺伝子の発現強度を測定し、カルテに記録された情報を加えて発症危険度の診断法を確立することを目的としております。

 

使用させていただく試料・情報について

大分大学医学部附属病院にて受診・治療されたATL患者さんの血液を医学研究へ応用させていただきたくお願いいたします。その際、血液試料を調べた結果と診療情報との関連性を調べるため、患者さんの診療記録(情報:年齢・性別・診断名・既往歴(免疫不全の有無)・血液診断結果)を調べさせていただきます。

なお、本研究に患者さんの血液試料及び診療記録(情報)を使用させていただくことについては、大分大学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査・承認され、大分大学医学部長の許可を得て実施しています。また、患者さんの試料及び診療情報は、国の定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

 

研究期間

2018年3月16日より2026年3月31日まで

 

使用させていただく試料・情報の保存等について

血液(試料)の保存は論文発表後5年間、診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としています。保存期間終了後は血液(試料)は滅菌後廃棄処分し、診療情報についてはシュレッダーにて廃棄、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。

 

外部への試料・情報の提供

本研究で収集した試料・情報を他の機関へ提供することはありません。

 

試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称

大分大学 グローカル感染症研究センター 伊波 英克

大分大学医学部腫瘍・血液内科学講座 緒方 正男

 

研究組織

本学(若しくは本院)における研究組織

                所属・職名                      氏名

研究責任者  大分大学グローカル感染症研究センター・准教授  伊波 英克

研究分担者  大分大学医学部腫瘍・血液内科学講座・教授    緒方 正男

大分大学医学部附属病院 輸血部・講師      高野 久仁子

大分大学医学部附属病院 血液内科・助教     井谷 和人

大分大学医学部附属病院 血液内科・病院特任助教 奥廣 和樹

大分大学医学部附属病院 血液内科・医員     諸鹿 柚衣

大分大学医学部附属病院 血液内科・医員     柳井 優花

大分大学医学部附属病院 血液内科・医員     春山 誉実

大分大学医学部附属病院 血液内科・医員     吉田 匡貴

 

研究全体の実施体制

                所属・職名                      氏名

研究代表者  大分大学グローカル感染症研究センター・准教授  伊波 英克

共同研究機関・研究責任者

筑波大学附属水戸地域医療教育センター・教授(東京女子医科大学血液内科学講座・非常

勤講師) 萩原 將太郎

 

既存試料・情報の提供のみを行う機関

JSPFAD(HTLV-1感染者コホート共同研究班)

 

研究対象者の費用負担等について

本研究を実施するに当たって、研究対象者の方の費用負担はありません。また、 本研究の成果が将来、医薬品などの開発につながり利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、研究対象者の方にはそれを請求することはできません。

 

研究資金

本研究は公的な資金である1) 科研費(基K)基盤研究C(課題番号:21K06925、課題名:発症危険度を峻別する新規ATLバイオマーカーの同定と臨床検体における評価、研究代表者:大分大学 伊波英克)、2)科研費(補)基盤B(課題番号:17H03594、課題名:ATLL及びB細胞性リンパ腫発症リスク評価・判定法の開発、研究代表者:国立感染症研究所 斉藤益満)を用いて行います。

 

利益相反について

この研究は上記の公的な資金を用いて行われ、特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは、研究成果に影響するような利害関係を指し金銭及び個人の関係を含みますが、本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。

 

研究の参加等について

本研究への試料(血液)及び診療情報の提供は研究対象者ご自身の判断を第一に尊重いたします。従いまして、本研究に試料・診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、研究対象者の方の試料・診療情報は 研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、研究対象者の方の不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表します。論文発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。

研究対象者の方の試料・診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。

 

お問い合わせについて

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

住 所: 〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1

電 話: 097-586-6275

研究分担者: 大分大学医学部附属病院輸血部

講師 緒方 正男( おがた まさお )

 

第三版 2022年5月20日作成

 

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