第4回グローカル感染症研究セミナーを開催しました。
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大分大学グローカル感染症研究センターは、令和4年12月16日(金)に第4回グローカル感染症研究セミナーを開催しました。第4回目は、「バクテリアの生存戦略︓バクテリアは細胞壁無しでどのように生存できるのか︖」と題し、講師に塩見 大輔先生(立教大学 理学部 生命理学科 教授)を招いて実施しました。
塩見先生は、名古屋大学大学院博士課程後期修了後、米国テキサス大学や国立遺伝学研究所で研究員として勤務し、2013年から現在の立教大学で教育・研究活動に取り組んでいます。さらに、本センター三室仁美教授と「細菌のL-form化と細菌感染症の関連」に関する共同研究を実施しています。
セミナーはハイブリッドで実施し、配信会場では、西園 晃グローカル感染症研究センター長、三室 仁美教授及び三好智博講師等、オンラインでは学内および学外機関からの参加者や大学院生等が合わせて約20名参加しました。今回のセミナーでは、通常、バクテリアは内膜・細胞膜・外膜から構成されるものですが、細胞壁が無くても生存する状態のL-formと呼ばれるバクテリアについて、L-formがどのように成り、どのように増殖し、どのように元に戻るかなど、その構造や仕組みについて顕微鏡下で直接観察する手法を用いて行った研究結果の紹介がありました。L-formは細菌感染症と密接に関係していると考えられており、感染症の抑制に貢献できるのではないかとの期待が寄せられています。講演後は、参加者から実験内容に関する具体的な質問や、生体の中で実際に起こる状況、防御システムに関する質問等があり、盛況のうちに終了しました。